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フライリール

リールは使用するフライラインの番手に合わせたものを選びます。
フライフィッシングではフライラインを出すときは手で直接引き出し、魚とのやり取りも大型魚でない限りラインを直接手で手繰ることが多いので、リールはフライラインを収納しておく程度のものと考えてください。
一般的にハンドルとスプール(糸巻き)は一体になっていて、ハンドルを1回転するとスプールも1回転します。これをシングルアクションと呼びます。特殊なものとして、ギアを介してハンドル1回転に対してスプールが1回転以上するマルチプライヤーリールやスプールの逆転時にハンドルが逆転しないアンチリバースリールなどがありますが、一般渓流や湖などで必要になることはありません。

大きさ・重さ

使いたいフライラインが巻けることが必要です。購入の際はラインキャパシティ(何番のフライラインに適合するか)がパッケージなどに記載されているのでそれを目安にしてください。
大雑把に直径7cm前後で#3~#4のフライライン、直径7.5cm前後で#4~#5、8cm前後で#5~#7くらいが目安でしょうか。



フライリールのいろい
大きさは収納するフライラインの番手で決まります。
前列左端から#2~#3用、#4~#5用、#6~#7用、#9~#10用。後列左端から#3用、#4~#5用、#6~#7用、#7~#8用。
大きさのほかデザイン、色、価格、使い勝手などさまざまなものがあります。
養沢で#3~#4ラインで使うなら前列左の2個、後列左端くらいの大きさ(直径7cm前後)がちょうど良いでしょう。




ロッドとの重さのバランスも重要です。フライリールがイラストのようにロッドグリップの後端につけられている理由のひとつは、グリップを支点にロッドのカウンターバランスとしての機能させることにあります。試しに同じロッドに軽いリールと重いリールを付けてみると、軽いリールはロッドの先端が重く感じ、重いリールではロッドの先端が軽く感じます。
しかし、重すぎると全体の総重量が増え保持する手への負担が当然多くなるので、まさにバランスが大事ということになります。
仮にロッドの項で紹介したアーティスト・ロングリフター8034のロッドと組み合わせるなら、ラインなしで100g~120g前後のものをお勧めします。


機能

フライリールは手でフライラインを引き出すため、勢い良く引き出したときにスプールが廻りすぎてラインが絡むのを防ぐため、適度な抵抗がかかるようになっています。一般的に金属のギアに爪を押し付けて抵抗にしているものが多く、リールを回すとカリカリとかジージーなどの音がします。
また、広い場所で大きな魚とのやり取りを直接リールでする際(リールファイトと言います)、魚に走られてスプールが逆転した時のブレーキをドラグと呼びます。前述のギアに押しつける爪のテンションを強くして抵抗を増やすタイプをクリックドラグ、ディスクの抵抗を利用したものをディスクドラグと呼びます。養沢で使用するにはドラグの調整はできなくても大丈夫でしょう。
リールには右手巻きと左手巻きがあります。理由は定かではありませんが右手巻きで使っている人のほうが圧倒的に多いです。右手巻きだとリールを巻く際にいちいちロッドを持ち替えらなくてはいけないので、最近は効率の良い左手巻きの人も増えています。
リールの多くは左右どちらにも簡単に交換できるようになっているので、左右どちらでもお好みでかまいません。ただし一部のリールには部品を交換しなくてはいけないものや、どちらかに限定されているものもありますので確認して購入してください。


シンプルなクリックドラグタイプリールのスプール(糸巻き部分)を外したところです。
本体についている爪がスプール側のギアに噛むことで抵抗を生み出すオーソドックスなタイプです。写真では見づらいですが、このモデルはバネの強弱を変えられるようになっているので、多少抵抗の強さを変えることができます。
爪がギアに噛むカリカリ音がリールの回転音となります。






ディスクドラグタイプのリール
ディスクドラグタイプにはいろいろな構造のものがあります。上は構造がむき出しになっているタイプで、中央のディスクを挟むことで抵抗を生み出しているのがよく分かります。
ディスク自体は音がしないので、ラインを引き出すときのみカチカチ音を出すようなクリックがつけられています。


下はディスク部分が密閉された構造になっているタイプで、構造上分解することができませんが、砂を噛むことがないのでトラブルが少ないというメリットがあります。
これも巻くときは無音、ラインを引き出すときのみジージーと音がする構造になっています。


高性能なディスクドラグを備えたものは高価なものが多いですが、養沢程度の川ならドラグに頼ることはまずありません。




養沢で使いやすいリール

使うロッドとのバランスで#3~#4のフライラインが巻けるものなら大丈夫です。
素材や精密さ、ブランドなどで価格が大きく変わり、4千~5千円のものから数万円するものまであります。回転させたときの音、デザイン、色、重さなど好みのものを選んでください。
ただし、両軸タイプ(下の写真の一番下)の中にはメンテナンスの際にそれなりの技術が必要なものがありますので、最初の購入にはお勧めできません。


●クリックドラグを装備したシンプルな構造のリールは、壊れる部分が少ない上に丈夫な構造なので長く使えます。
写真のものは年間30日近く、10年以上フル稼働していますが故障はまったくありません。傷がついてもみすぼらしくならないデザインもいいですね。
(ハーディ・マーキス№4 イギリス製)





●ディスクドラグを装備した斬新なデザインのリールです。
構造はやや複雑ですが、各部の精密さや回転の滑らかさ、手に伝わる感触も素晴らしいです。構造上やや重いので長めのロッドや重いロッドに合わせて使います。(現在は製造中止)
(アリ・ハート ラウンドⅠ オランダ製)





●デザインが特徴的な両軸タイプのリールです。適度な重さとクラシカルなデザインはバンブーロッド(竹竿)愛好者にファンが多いようです。
ただの糸巻きと思えばかなりの贅沢品ですが、雰囲気を楽しむのもフライフィッシングの楽しみ方です。
構造上スプールを外すにはそれなりの技術が必要になります。
(テッド・ゴトフリー アメリカ製)



参考までに

インターネットで「フライリール」と検索すると、多くのリールが出てきます。もちろん数千円で買えるものもたくさんあります。
ネット通販、ネットオークションなどいろいろご覧になってお楽しみください。