パターン3 ドライフライ3 ハックル・ドライ

パターン3 ドライフライ3 ハックル・ドライ
ドライフライの基本になるパターンを作ってみます。
ここで紹介する作り方はあくまでひとつの例ですから、マテリアルの色、ボリュームなど適当にアレンジして作ってみてください。

ハックル・ドライ

著名なスタンダードパターンの基本になるハックルドライを作ってみます。

このパターンはアレンジしだいでいくつものパターンが作れるので、ぜひ作り方を覚えてください。
ハックルは見やすいようにブラウンを、フックはドライフライ用の#14のバーブレス(かえしのない)フックを使いました。
使用したスレッド(糸)は8/0という細めのものですが、やや太い6/0でもかまいません。

1)これがバイスのほかに必要なツール。                左から、ボビンホルダーとスレッド(糸)、シザース、ボールペンの 軸、ハックルプライヤー。 スレッドは8/0の太さで、オリーブを使用しました。

ボディに使うダビング材です。こちらも色々なものが販売されている ので、ドライフライ用であればお好きな色をどうぞ。

ハックルドライでは下の画像のようなコックハックルを使用します。コックハックルは雄鶏の羽で、左側のものをコックネック(首から背中にかけての羽)、右のものをコックサドル(背中から腰にかけての羽)と言います。

十数年前までハックルドライには左側のコックネックハックルを使用するのが当たり前で、コックネックは高価(写真のもので7~8千円)なので何色も揃えるのが難しかったですが、最近は右側のようなドライフライに使用できるコックサドルハックルが登場し、価格も安く1本の羽で何本ものフライが作れるのでコックサドルを使用する人が多くなりました。
コックサドルには右端のようにサイズ何番のフライ用というように小分けされたものも販売されているので、何色かそろえるのには好都合です。
ただし、以下の作り方の手順を見ていただければわかりますが、コックサドルではテール材が取りにくいので使い方を良く考えながら購入してください。
今回は左のコックネックを使用します。コックネックはテール材も取れるので、一番使いそうなブラウンを半分だけ(半分にカットされたものも販売されています)買っておいても良いと思います。

2)バイスにフックをしっかり固定し、フックシャンクいっぱいにスレッドを下巻きします。

3)テールになるコックハックルを選びます。 コックネックの左右の端にハリがあってテールに使いやすいハックルがあります。

4)適当なものを見つけたら1枚引き抜きます。

5)ハックルの中央付近のなるべくまっすぐな部分(ファイバー)を(5~8本くらい)つまみ、下方に引きちぎります。もちろんシザースでカットしてもかまいません。

6)ファイバーがばらけないように指を持ち替え、テールの長さを計ります。長さはフックシャンクと同じくらいが一般的ですが、いろいろやって自分なりの好みを見つけてください。

7)再び指を持ち替えて、テール材をフックシャンクの上に乗せます。ずれないように、ばらけないように注意しながらスレッドでアイに向かって留めていきます。

8)しっかり留まったらスレッドを再びフックシャンクの後端に戻し、ボディを作る準備をします。

9)スレッドにボディとなるダビング材をよりつけていきます。面倒でも、少しずつしっかりよりつけてください。

10)毛糸状になったダビング材をアイに向かって巻いていきます。ボディの太さを調整しながらフックシャンクの2/3まで巻きます。(ハックルを巻く部分を残しておく)

11)ボディはこの状態でもかまいませんが、強度を増すために再びダビング材をよりつけてテールに向かって巻きます。

12)テールの付け根まで巻いたら、今度はスレッドだけを4~5回転でボディの前端にくるように巻きます。これをリビングと言い、ボディの補強と装飾(カゲロウ類の体節を表す)をかねます。

13)リビングが終わった状態です。

14)いよいよハックルの選択に入ります。ファイバーの長さが重要になるので、フックのゲイプの幅よりやや長めのものを慎重に選びます。

15)ハックルを引き抜いたら、巻きやすいように整形します。

16)まず根元の柔らかい毛の部分(ウェッブと言います)を切り取ります。

17)イラストにするとこんな感じです。 ウェッブを切り取った部分をファイバーのギザギザを残すような感じで1~2mmファイバーを切り取ります。

18)整形後はこんな感じになります。このギザギザはスレッドで留めたときにすっぽ抜けないようにするためです。

19)ハックルの裏側を上にしてスレッドで留めます。

20)途中で抜けてしまわないようにしっかり留めます。

21)ここでハックルプライヤーが登場します。ハックルプライヤーはハックルを巻きやすくするためなのであったほうが便利です。先端付近をしっかりと挟みます。(あまり先端の細いところだとハックルが切れてしまうので注意してください)

22)ハックルプライヤーを持ち、ハックルの裏側がアイ側にくるようにハックルを巻いていきます。

23)重ならないように注意しながら慎重にアイに向かって巻きます。アイぎりぎりまで巻いてしまわず、あとひと巻きというところでやめておきます。

24)スレッドでハックルを留めます。

25)スレッドを3~4回ハックルにクロスさせしっかりと留めます。

26)ハックルのあまりを付け根ぎりぎりでカットします。ハックルを持ち上げてカットすると誤ってスレッドを切ってしまうのを防げます。

27)最後にはみ出したファイバーをカットし、ヘッドを整形します。

28)ボールペンの軸で2回のハーフヒッチを2~3回してスレッドを留めます。解ける心配があればヘッドセメント(透明マニキュアで可)を垂らしてスレッドを固定します。

29)最後にスレッドを切ります。

30)これで完成です。

31)前から見るとハックルはこんな感じに広がっているはずです。

アレンジで無数のパターンができる

このパターンはボディの色とハックルの色、ハックルの量などを調整することで様々な状況に対応できるフライが作れます。出来上がったフライでも、釣り場でハックルをカットすれば浮き方やボリュームが調整できます。よくやるのがハックルの下側をカットして平らにし、水面にベタッと張り付くように浮かせる方法です。
またドライフライでは反応が鈍いときなど、ハックルのボリュームを極端に少なくしてウェットフライとして使うこともできます。

フライは「どう作るか」と「どう使うか」の組み合わせですから、いろいろアレンジして楽しんでください。