パターン4 ドライフライ4 パラシュート

日本の渓流で最も使われていると思われるドライフライを作ってみます。
ここで紹介する作り方はあくまでひとつの例ですから、マテリアルの色、ボリュームなど適当にアレンジして作ってみてください。

パラシュート

ドライフライの中で最もスタンダードに使われているパラシュートフライを作ってみます。
このパターンは、ハックルをヘリコプターのローターのように水平に巻くのが特徴で、使う素材や色などによって数多くのバリエーションがあります。
作るのはやや面倒ですが、渓流ではシーズンを通して効果的なうえ、盛期の湖でも釣れるフライとして有名なパターンなのでぜひ覚えてください。

今回は全体がブラウン系の通称「ブラウンパラシュート」を作ります。フックは#14のバーブレス、ボディは市販のダビング材、ウイング材は化学繊維を使いました。

1)今回使用したマテリアル。 コックネック、下の毛糸状のものがウイングに使用するフローティングヤーン(製品名)、右がボディに使用したフライライト(製品名)。ハックル材はパターン3を参考に、コックサドルでもかまいません。

2)使用したツール。 左から:ボビンホルダーとスレッド、シザース、ハーフヒッチ用のボールペンの軸、ハックルプライヤー。

3)フックにスレッドをかけて下巻きを始めます。巻く方向はどちらでもかまいませんが、一般的には手前から向こう側に回します。

4)シャンクいっぱいにスレッドを巻きます。

5)コックハックルからテール材をとります。(詳しくはパターン3の ハックルドライを参考にしてください。)

6)シャンクと同じくらいの長さになるようにテールの長さを決めます。ばらけないように注意して行ってください。

7)手を持ち替えてテールをフックシャンクの上に留めます。

8)テール材がスレッドと一緒に向こう側に回ってしまわないように注意しながら、しっかり留めます。

9)なるべく段差がでないようにスレッドで巻きながらスレッドをアイ側に持ってきます。

10)シャンクの3分の2くらいまでスレッド戻します。ここがウイングを固定する位置になります。

11)ウイング材はカーフテールやカーフボディなどを使うのが一般的ですが、ここではより簡単なウイング材にフローティングヤーンを使用します。(パラシュートのウイング専用のものも販売されています)

12)フローティングヤーンを1.5cm~2cmの長さにカットします。

13)切り取ったウイング材の量を調整します。

14)これぐらいの量で十分。

15)フックシャンクの上に乗せます。

16)フローティングヤーンの中央をスレッドで留めます。

17)巻きすぎるとあとでウイングがまとまらなくなるので、こんな感じにきつく5~6回転させれば十分でしょう。

18)留めたウイングを束ねて根元を巻き上げます。

19)1mmほどしっかり巻き上げます。ここにハックルが巻かれるのでルーズにならないようにきつく巻いてください。

20)ウイングの上端をそろえるようにカットします。(こ工程は出来上がってから最後にやってもかまいません。)

21)ボディを作ります。ボディ用のダビング材をスレッドに拠りつけて取り付けたウイングからテールに向かって巻いていきます。 (スレッドを後に戻して、後ろからボディを作る場合もあります。)

22)シャンクいっぱいまで巻いたら今度はウイングまで戻します。ボディを往復巻くことで魚の歯でバラけることが少なくなります。

23)ウイングの付け根まで巻きます。

24)コックネックからハックルを選び、抜き取ります。選ぶハックルの長さ(ファイバーの長さ)は完成形の写真を参考にしてください。

25)抜き取ったハックルを整形します。

26)根元のフワフワした部分(ウェブと言います)を切り取り、留めやすいようにファイバーの一部を切り取ります。

27)整形後の拡大です。留めるために切り残す部分はパターン3の時よりもやや長めにします。

28)ハックルの表を上にしてウイングの前方のフックの上側に留めます。(ウイングに直接留める方法もあります。) ハックルを留めたら、スレッドが見えない程度にボディ材をダビングして巻きます。

29)アイのすぐ後までスレッドをカバーできたら、ハックルを巻く準備をします。ハックルの先端をハックルプライヤーで挟みます。

30)ハックルを水平に(表が上になるように)巻きます。上に向かって巻く方法と最初の一巻きの下側に巻いていく方法、ランダムに巻く方法などがありますが、ここでは最初の一巻きの下側に巻いていきます。

31)こんな感じでウイングを保持するとやりやすいでしょう。 ハックルを巻く回数は3~4回から7~8回まで作りたいボリュームで決めますが、一般的に巻く回数が少ないほど浮力も少なくなります。

32)巻き終わったらハックルをアイの後で留めます。(ここではハックルを7回巻きました。)

33)スレッドを何回かかけて留めたらハックルの余りを切り取ります。スレッドを切ってしまわないように注意してください。

34)スレッドを何度か巻いて整形します。

35)ボールペンの軸に2回転巻きつけたハーフヒッチを2回行いスレッドをしっかり留めます。ハーフヒッチの仕方はパターン1の22)を参考にしてください。

36)最後にスレッドを切って完成です。

37)横から見るとこんな感じになります。ハックルが上を向きすぎているようなら、指でつまんで押し下げてください。

38)斜め上から見るとハックルの感じがよく分かると思います。ウイングの長さが長いようならカットして調整してください。

こんなパターンはいかがですか。

パラシュートはハックルの取り付け方に特徴があります。
この特徴を生かしてテール、ボディ、ウイングの色と素材、ハックルの色の組み合わせを変えれば無数のパターンが考えられますので、ぜひ自分だけのオリジナルフライにチャレンジしてみてください。

パラシュー・アント 蟻をパラシュートフライで再現したパターンです。水平に巻いたハックルが水面に乗りボディがやや沈むというパラシュートの特徴をうまく使っています。

クリームパラシュート 暗い川底の流れや、木が被った薄暗いポイントなどで有効なパターンです。ハックルの色が変わるだけでもずいぶん雰囲気が変わるでしょう。