パターン6 ニンフフライ フェザントテール・ニンフ

ニンフフライは魚のいる深さまでフライを沈めることができるので、魚の活性が低いときでも、水生昆虫のハッチがないときでも釣れるフライとして重宝がられている反面、フライフィッシングは季節の変化や水温、水生昆虫のハッチなどを総合的に判断して釣りを組み立てることに面白さがあると考える人も多く、あまり状況を選ばずに釣れるニンフはあえて使わないという人もいます。
養沢ではシーズンを通してドライフライで釣りになるので、ニンフはどうしても釣れないときのワンポイントとして使っている方が多いようで
す。
2007年まで開催していたフライフィッシング・スクールでも、重いニンフはキャスティングがしにくく釣りが大雑把になるので、どうしても釣れないときのワンポイント、釣りが初めての人に魚を釣らせるときなどに割り切って使っていました。
とは言え、ニンフをどう捉えるかは貴方しだいですので、一度ご自身で作って使ってみることをお勧めします。

フェザントテール・ニンフ

ニンフフライの中でも著名なフェザントテール・ニンフを作ってみます。
このパターンは少ないマテリアルで簡単に作れるので、タイイングの練習にもなり、ウェイトの量やボリュームの違いによる沈み方の変化を知るのにも役立ちます。

フックはヘビーワイヤーの#14フックを使用しました。工程の写真は真横からなので、右の写真(上からの写真)を頭に入れてご覧いただくと理解しやすいと思います。

1)これがバイスのほかに必要なツール。 左から、ボビンホルダーとスレッド(糸)、シザース、ボールペンの 軸。 スレッドは8/0の太さで、ブラウンのものを使用しました。

2)マテリアルはこれだけ。 上がコック(雄)フェザントテール。下左がレッドワイヤー(糸状鉛)、右がゴールドワイヤー(ファイン=極細)

3)フックをバイスに固定したら、レッドワイヤーを2~3cmほど千切ります。

4)フックにレッドワイヤーを巻いていきます。レッドワイヤーは切れ やすいので隙間ができないように丁寧に巻いてください。(レッドワイヤーはスレッドを先に下巻きしてから巻く場合もあります。)

5)レッドワイヤーはこんな感じにフックシャンクの中央からアイの手前1mmほどのところで巻き終わります。あまりベント寄りになるとボディが作りにくくなるので注意してください。

6)アイのすぐ後からスレッドを巻き始めます。左手で持ったスレッドの片方をフックシャンクの上にテンションをかけて乗せます。

7)レッドワイヤーに食い込まないように斜めに大きく角度をつけながらスレッドでレッドワイヤーを固定するように巻きます。

8)スレッドを何度か往復させてレッドワイヤー全体をスレッドでカバーします。

9)レッドワイヤーがカバーできたらスレッドをベントまで下巻きし、スレッドのあまりを切ります。

10)フェザントテールを逆にしごき長めのファイバーを3~4本選びます。

11)根元からカットします。

12)これがカットした状態です。

13)フックシャンクの上に乗せてテールの長さをみます。フックシャンクと同じかやや短くすると出来上がりのバランスが取れます。

14)テールの位置、フックシャンクの上にフェザントテールをスレッドで留めます。

15)スレッドはなるべく前後に動かさず、同じ位置で4~5回転させしっかり留めます。

16)フェザントテールを留めた状態です。

17)ゴールドワイヤーを用意して4~5cmカットします。

18)ゴールドワイヤーが抜けないように、先端をこのようにかぎ形に曲げスレッドで留めます。ここではワイヤーだけを留めるのでフェザントテールは避けて巻きます。

19)スレッドをフェザントテールに絡めて一緒に指で掴み、フックに巻いていきます。隙間が開かないように、一般的には前から見て時計回りに巻きます。

20)フェザントテールをフックシャンクの中央まで巻いたらスレッドで留めます。

21)フェザントテールと逆回転にゴールドワイヤーを巻き補強します。蜜に巻く必要はないのでフェザントテールの巻き終わりまで3~5回転ほどで終わるような間隔で十分です。

22)ゴールドワイヤーもフェザントテールと同じ位置で留めます。

23)フェザントテール5~6本を切り取り、フックシャンク中央真上に留めます。これはウイングケースになるので色の濃い部分を使うと後の作業がやりやすいかもしれません。

4)今度はソラックスを巻くためのフェザントテールを4~5本切り取ります。

25)切り取ったフェザントテールの根元を先に付けたウイングケースと混ざってしまわないように、ややアイ側にずらして留め、スレッドと絡めてアイの手前まで巻きます。

26)ソラックスの巻き終わりは、フェザントテールの先端(あまり)がフックシャンク3分の2くらいの長さになるように残し上側でスレッドで留めます。写真のような感じです。(これはレッグになるので4本残してあとは切り取ります。)

27)26で角のように残った先端を2本ずつ左右後方に分け、ウイングケースを被せます。(32の完成形を見れば分かりやすいと思います)

28)ウイングケースをスレッドでしっかり留め、あまりをカットします

29)ボールペンの軸で2回のハーフヒッチをします。

30)もう一度2回のハーフヒッチをしてスレッドをしっかり留めてください。

31)これで完成しました。ボディ(アブドメン)は細くソラックス部分が太くなっています。

32)上から見るとこんな感じです。26の工程で残したフェザントテールの先端はこんな感じでレッグになります。

アレンジしたパターンはたくさんあります。

フェザントテール・ニンフは60~70年ほど前にフランク・ソーヤーという人が考えた著名なパターンで、多くの人がアレンジしたパターンがあります。例えばこんな感じです。

ソラックスをピーコックハール(くじゃくの尻尾)で巻いた効果的なパターンです。 ここではレッグを省略し、ウイングケースのあまりを1mmほど残して水生昆虫のヘッドを表現しました。

こちらはソラックスをカパーワイヤー(銅線)でぐるぐる巻きにしたパターンで、カパーワイヤーがオモリ(レッドワイヤー)を兼ねています。レッドワイヤーを巻かないのでスリムに作れます。