当スクールの考え方

フライフィッシングは、餌を使わずわざわざ餌に似せたフライ(毛ばり)を作り、軽いフライを糸の重さによってポイントまで運んで魚を釣ります。
一般的な渓流釣り(長い竿で魚がいるポイントに生の餌を流し込む)に比べると、複雑で難しく、魚を釣るためにはある程度の技術と知識が必要になります。
フライを作ったり遠くに投げたりするテクニック、似せる餌の知識、魚の生態、季節の変化など、多くの要素があるわけですが、それらは、どれを取ってもひとつの趣味として独立できるほど奥が深いので、どこに比重を置くかでフライフィッシングの楽しみ方は変わってきます。

どんなスタイルのするかは釣り人それぞれが決めることなので、ここでは理解しやすいように大雑把に3つの軸に分けてみました。
当釣り場をベースにしていますので、釣り場の特色に情報が偏るかもしれませんがその点はご了承ください。


三つの軸


①人間の都合
使用するタックル、キャスティングなどのテクニック、思惑やこだわりなど人間側の都合や問題 

②魚の都合
魚の生態、性質、食性、活性、外敵や人的プレッシャーなど魚側の都合や問題

③周辺環境
生息場所、天候、水温、水質、餌の量や種類など、魚が生息する場所の状態


これら三つの軸を理解するほど魚が釣れる確率が上がり、楽しむ選択肢は多くなります。
フライフィッシングを始めた当初は、単純に魚がたくさんれれば楽しいと感じますが、続けていくうちにこだわりや趣向、意欲などによって楽しみ方が変わってきます。
ニンフを沈めれば釣れるのにドライフライにこだわったり、わざわざ離れたところからロングキャストで狙ったりなど、自分でハードルを設定して楽しむわけです。

三つの軸によるスタイルの違い
すべてを説明できるわけではありませんので、あくまで一つの例として説明します。

①人間の都合に比重を置く
 a)キャスティングやタイイングなど技術にこだわる
  ・キャスティングスクールへの参加、技術向上のための練習、競技(トーナメント)として楽しむなど。
  ・フライを「魚の食べ物の代用品」だけでなく、作る楽しみ、アート的な作品として楽しむなど。
 b)タックルなどの物にこだわる
  ・ロッドやリール、ラインなどを自作する、希少なものをコレクションする、手入れを楽しむ、他人に自慢するなど。
 c)釣り方や魚種、大きさなどの趣向にこだわる
  ・使うフライの種類にこだわる、ヤマメ狙い、大物狙いなど。

②魚の都合に比重を置く
 a)魚の生態、性質などを知る
  ・本やWEBサイトで知識を得る、魚を飼ってみる、フィッシュウォッチングをするなど。
 b)魚の食性(水生昆虫など)を知る
  ・魚の食べ物を知る(ストマック情報)、水生昆虫を知る(ハッチ情報)など。
 c)魚の視点、気持ちになってみる
  ・水に潜ってみる、自分に置き換えてみるなど。

③周辺環境に比重を置く
 a)生息場所による違いを知る
  ・生息場所による餌の違いや変化を調べる、魚の付き場などを観察するなど。
 b)天候、水温、水質などによる変化を知る
  ・天候や水温による魚・餌の変化を観察する、魚の適水温・水質による水生昆虫の種類などを調べる。
 c)季節の変化
  ・産卵期など季節による魚の変化を知る、餌の変化を観察するなど。

実際釣り場では、これらの三つが密接に関わってくるので、どれかがまったく抜けていると魚がたくさん放流されている養沢でも釣りを楽しむことは難しいかもしれません。また、どれか一つを深く追求しながら楽しむにはある程度の経験が必要になるので、最初は全体を広く浅く頭に入れておくことをお勧めします。

フライフィッシングは他人との競争ではありません。他人と比較するものでもありません。自分はどの部分が面白いか、どれが得意かを見つけることで、フライフィッシングはより深く楽しいものになります。